COLLABORATION
アルミ×チームビルディング
高く、高く、積み上げろ!!
アルミでチームを変える「アルタワー」とは
Featuring
UACJ 竹村 沙友理
Interviewer
UACJ 国貞 良介
アルミといえばアルミ缶、アルミホイル、お菓子の包みなど身近なものが思い浮かぶ人も多いでしょう。でももしも、アルミがチームビルディングに役立つツールになあるとしたら…?アルミの新たな可能性を体験できるワークショップ「アルタワー」についてご紹介します。
今回は「アルタワー」のワークショップを、株式会社シースリーフィルム様の新人研修で実施させてもらえるということで、UACJ国貞がワークショップへ同行!
動物工作体験やチーム対抗ゲームに大盛り上がりの参加者たち。そのリアルな様子を見学しながら、「アルミの新たな可能性の鍵は、もしかしたら社外とのコラボレーションにあるのかも!?」と考えを巡らせていました。 ワークショップ終了後、アルタワー事業責任者のUACJ竹村へ話を聞いてみると…
「アルタワー」って
何ですか?
竹村
アルタワーは、20枚のアルミホイルを使って自立した一番高いタワーをチームで作るというワークショップです。ポイントは同じワークを2回やること。1回目はコンセプトの挑戦に使ってもらったり、風向きなどの外的要因の確認に使ってもらったりと、まさにプロトタイプしてもらうことを目的としています。
国貞
今日のワークショップ、大盛り上がりでしたね。参加者の方たちも熱く真剣に取り組んでいて、私も夢中になって見ていました(笑)。
竹村
毎回体験される企業やメンバーカラーによってワークショップの様子はさまざまなので、私も興味深いです。
国貞
そもそもなぜこのワークショップが生まれたんですか?
竹村
数年前からアルミの新たな可能性を探る目的で、いろいろと活動していました。当初はアルミホイル×防災というテーマで活動していたんですが、ある時アルミホイルを使って造形物をつくるアーティストの方と出会ったんです。
国貞
箔屋スフィカさんですね。
竹村
そうです。目の前でアルミホイルから恐竜が出来上がっていく様子を見て、これはおもしろい!と思ったんです。
国貞
それがワークショップ開発のヒントに?
竹村
はい。アルミを活用した工作体験で何か事業ができないかと探っていき、そこからさらに大人向けのチームビルディングワークショップへとアイデアを発展させていきました。
ワークショップ開発
その流れとは?
竹村
実は、アルタワーはUACJ社内だけで作り上げたものではないんです。
国貞
社外の方とのコラボレーションがあったと聞いていますが。
竹村
はい。ワークショップの構成やツール開発については、デザイン・コンサルティングファームhyphenate(ハイフネイト)株式会社と共同開発しました。監修には、中央大学大学院戦略経営研究科の露木恵美子教授にも入っていただいています。
国貞
社外の方と一緒に事業をつくるというのは、これまでのUACJではあまりないですよね。
竹村
そうですね。もともとUACJは “モノ”の会社なので、“コト”をテーマにすること自体チャレンジでした。だからこそ、社外の方と協業・共創していくことで、新しい発想が得られるんじゃないかなと思ったんです。
国貞
まさにコラボレーション!
どうして
アルミホイルなの?
竹村
最近の研究から分かってきたんですが、アルミホイルって触り心地と音がいいらしいんです。
国貞
それは“癒し効果”みたいなものなんですか?
竹村
そうなんです。紙や樹脂よりも肌に触れた時にストレス度が下がるらしいんです。子どもがアルミホイルで遊んでいたら怒られますけど、実はリラックス効果があるという(笑)。
国貞
普段じっくり触れることがないので、感触を楽しむというのもおもしろい体験ですよね。
竹村
あとは、アルミホイルは柔らかく加工しやすい一方で、思い通りに形づくるには結構工夫が必要です。そこでうまくいかなかったとしても、それを会話のネタにできるというのは強みでもありますよね(笑)。
国貞
私も試しに動物を作ってみましたが、なかなか難しかったですね。
竹村
「自由でありながら思い通りにならない」という特性を生かして、試行錯誤する過程そのものが発想を刺激してくれる。だからアルミホイルという素材が適しているんです。
ワークショップの
ターゲットは?
竹村
大きく分けて3つです。一つ目はコミュニケーション研修。主に新入社員向けに協働とは何かを学ぶ良い機会になります。
国貞
緊張をほぐしてコミュニケーションを円滑にするアイスブレイクにもなりますよね。
竹村
はい。二つ目は、チームに停滞感があるとき、新しい可能性を探したいときに有効です。三つ目が新しいアイデア、アイディエーションを試したいというとき。主に新規事業に取り組んでいるチームがターゲットです。
国貞
人数によってワークも変わるんですか?
竹村
基本の内容は変わりません。でも2人だと上下関係が生まれやすくて、6人以上だと傍観者が出てくる傾向があります。なので、3〜4人がベストかなと思います。
アルタワーで得られる
気づきって?
竹村
一番大きな部分は、挑戦することは楽しいんだと気づくことだと思います。最初は何をすればいいか分からない。でも、やってみると楽しい。という一歩踏み出すきっかけになりますよね。
国貞
インターンシップや採用にも使えそうですね。
竹村
実際、自動車部品メーカーさんのインターンで使ってもらってます。15分やるだけで、リーダータイプか支えるタイプか、面接だけでは分からないことが見えてくるんだそうです。
ワークショップの中では、自分を動物に例える「アイスブレイク・ズー」という工作体験も。アルミに触れながら、思い思いに自分を表現する参加者たち。
国貞
他にどんなところで導入されているんですか?
竹村
コンサルティングファームやメーカーなどさまざまですね。
国貞
意外な導入事例はあるんでしょうか。
竹村
実際の導入事例ではないんですが、結婚相談所で使いたいとご相談いただいたことがあります(笑)。マッチングしたお2人でタワーを作らせると、相手の性格がよくわかるって。
国貞
それはおもしろそう(笑)。
竹村
簡単そうに見えて、やってみると結構難しい。やっていく中で、個性が出るんですよね。あきらめない人、急いで壊しちゃう人、無口だけど粘る人。チームで何かをすることのおもしろさが詰まっています。
参加した人の
反応は?
竹村
内発的動機付けに繋がったという声は、よくいただきますね。
国貞
それはどういうことですか?
竹村
始めはゲームのような感覚でスタートするんですが、取り組んでいくうちにだんだん熱が入ってきて、自発的に動いていくような流れがあります。
国貞
たしかに!今日の参加者の方も、どうすれば高く積み上がるのか休憩時間中にも議論してましたね。
竹村
そんなふうに「自分からやりたい」というモチベーションが引き出せるのは、アルタワーならではだと思いますし、嬉しい反応ですね。
国貞
参加者の声から、アルミの新しい可能性を発見するヒントもありそうですよね。
竹村
あると思います!アルミって実はこんなこともできるのかとか、どういうシーンで活用できるのか。これからも導入企業さんとの取り組みの中で、発見していきたいです。
この日の
アルタワー参加者の声
・自分には無い発想がどんどん出てくるので、自分の意見も含めて新しい構想が生まれる感覚が楽しかった!

・多くの意見を尊重しつつ選択していくことは仕事に応用できると感じました。

・アルミは形を変えるのは簡単ですが、戻すのは難しい!

・チームのメンバーそれぞれの生かし方を活用すれば一人で行うよりもはるかに良い結果が生まれると感じました。

・チームで取り組むことはそれだけ考える人が増えるということ。成功への一番の近道であるということを再認識することができました。
アルミ活用の
これからって?
竹村
アルミって実はすごく身近で奥が深い素材。私はアルミってこんなこともできるんだ!とみんなにもっと感じてほしいと思っています。
国貞
見え方が変わりそうですね。
竹村
もっというと、アルミに限らず「素材」そのもののおもしろさ、価値をもっと感じてもらえたらなって。鉄でも樹脂でも、自分の身の回りのモノに目を向けるようになってくれたら嬉しいです。
国貞
今後にも期待ですね!
竹村
はい。アルタワーにご興味のある方は、ぜひお声がけいただければ嬉しいです。今日はありがとうございました。
国貞
ありがとうございました!
AFTER INTERVIEW
UACJ 国貞 良介
製造業であるUACJの社内ベンチャーでありながら、人材育成というサービスを売り物にした異色のプロジェクトである「ワークショップの素」(アルタワー)。その誕生秘話に迫ることができました。実際にワークショップを見学して印象的だったのは、参加者の皆さんが公園で遊ぶ子どものようにはしゃいでいたことです。自己表現やチーミングというのは、業態や役割を問わずあらゆる組織で必要になる要素ですので、自然にそれができてしまう「アルタワー」は、これからもどんどん世の中に広がっていきそうな可能性を感じました。
Profile
新領域開発部で「水の架け橋」PJを中心に担当しています。ちなみに前職は橋梁屋で、“橋”となかなか縁が切れない人生です。
UACJ 竹村 沙友理
インタビューを通じて、アルタワーの可能性を改めて感じることができました。私はファシリテーション目線でワークショップを見てしまいがちですが、改めて別の目線からのコメントをいただけて、非常にうれしく思います。アルタワーは単なるチームビルディングのツールに留まらず、参加者の創造性やコミュニケーション能力を引き出す場として、今後も多くの企業や団体に導入していただければと願っています。アルミの新たな可能性を探求し続け、より多くの方々にその魅力を伝えていきたいです。
Profile
新領域開発部で人材育成や場づくりに関する事業開発を担当しています。元研究員ですが、研究対象がアルミから人に変わりました。
アルタワーにご興味のある方はこちらからお問い合わせください!
※こちらに掲載している情報は取材当時のものです
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